睡眠障害の症状
寝付けない(入眠困難)、途中で目が覚める(中途覚醒)、熟眠感がない(熟眠障害)などの症状があります。翌日、問題なく通常通りの生活が出来るなら問題ないかと思います。
睡眠障害によって日中に眠くなってしまって仕事や学業に支障がある、頭痛や倦怠感などの症状が現れる、などの問題がある場合が治療の対象です。
睡眠障害の原因と治療
1. うつ病や不安障害
元となる精神疾患の治療が優先です。
2. 大きなストレスや不安
神経症性不眠といいます。ストレスの緩和が必要ですが簡単にはいかない場合もあります。不安を和らげる考え方を話し合います。不安や不眠を和らげる薬物療法を行うこともあります。
3. 生活リズムの乱れ(睡眠相後退)
若年者によく見られます。生活リズムの指導を行います。朝に太陽光を浴びることが重要です。睡眠リズムを整える睡眠薬を使う場合もあります。
4. 睡眠時間過剰
高齢者などに見られます。年齢が上がると必要な睡眠時間は段々と減っていくものです。また年齢と共に眠りが浅くなるのは自然なことです。若い時と同じような「たっぷりぐっすり」睡眠は不自然であり体調を崩すこともあります。不眠の方は睡眠パターンを「遅寝早起き」と、床に入っている時間を短くすることが大切です。
睡眠障害の治療薬
生活リズムの指導で十分な改善が見られない場合は睡眠薬を処方することがあります。
従来から使われているベンゾジアゼピン系睡眠薬は効果が良いのですが、副作用が懸念されます。物忘れ、依存性、転倒などです。出来るだけベンゾジアゼピンは避けて、新しいタイプの睡眠薬を選択します。デエビゴ、ベルソムラ、ロゼレム(一般名ラメルテオン)などの新規睡眠薬を中心に処方しています。
漢方薬が有効な場合も少なくありません。